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アパレル工場向け、サービスのはじめ方 第0回

2016年12月24日 | カテゴリ:tips, アパレル

小売をはじめてみて3年。自分がまったくの異業種から小売、大きな意味でいうと所謂「アパレル業界」に足を踏み入れてみて、一番欲しかったのは”情報”でした。

今でも自分はアパレル業界というものの中にいるつもりは無いんですが、リアルなモノを売る業界は参入障壁が高い。それは何故か?

その理由の一つは圧倒的に”情報”が少ないことだと思います。

 

関わるプレーヤーが多い割に、現代的な情報共有がほとんどされていないアパレル業界。誰も真実を知らない商流の複雑さも今となっては謎だらけなことが多々有ります。

 

しかしそんなシステムももう崩壊しています。端的に言えば時代が変わり、今までそこにいたプレーヤーたちは誰も次の有効な手段を見出せずに、百貨店各社の売り上げの落ち込みといった小売側の不況を皮切りに、三陽商会など大手アパレルの業績悪化、ものづくりの現場は高齢化が進み、経済的な理由をはじめとした様々な理由から日々廃業する工場も後を絶たないといったドミノ倒し状態です。

 

 

そんな中にあって、実家が祖父の代から続くニット工場(今年で54年)だった僕は、90年代(高校生くらい)とかは実家の工場も儲かっていて小金持ちの息子的な立ち位置で、親父もBMWとか乗ってたし、自分は好きなことやってなんとか食べていけたらと思っていたのですが、2000年くらいから実家の家業も雲行きが怪しくなり、どんよりとしたムードを漂わせはじめ、その間僕は製作会社で寝る間もないほど働きづめ、もっとクライアントと近い距離で踏み込んで長く続く仕事がしたい!と独立した2012年あたりは実家の工場は未来への希望というよりは息苦しい状況になっていました。ザ・ジェットコースター。

 

この話は「僕が探していたクライアントは、自分の実家だった」というオチなわけですが、ウェブをはじめとしたネットの世界にいた自分にとって、実家の工場はこれ以上ない素材でした。なにせリアルなモノがつくれる。のです。これは最高だなと。しかもやり方次第で可能性がたくさんある手つかずの原野がそこにありました。

(しかし工場はクライアントにはならずに、あくまでもパートナーでありリスクは自分持ちという点は誤算でしたが)

 

そこからいろいろ試行錯誤しつづけて、「チューズニット」では生産と消費の繋がり方からデザインしそのタッチポイントを変えることで、FtoC(Factory to Consumer)ブランドの新しい形を模索していたり、「オーシマ」ではものづくりのプリミティブな部分を科学的に検証することで、職人技術を数値化し製品へ付加価値をもたせられないかと考えています(これはだいぶ時間がかかるなと思っています)。

 

 

と、いろいろやっていますがまだまだ工場の状況は好転させるほどでは全然ないです。

大量生産を前提とした工場が、そんなに簡単に変われるとは思っていませんが、現状維持はもはや不可能。まったなし。

ではこれから、業界なんて縦割りのものはもはや存在しないようになるし、大量に同じものを必要とする市場はどんどん少なくなる中で、僕たちは何をすればいいのか。

この3年。いわゆるアパレル業界の人から言わせたらたった3年でしょうが、自分でリスクをとって、自分たちのブランドで、ものづくりのはじめから小売の現場までやってみました。

(はじめは正直もうちょっと上手くいくかなと思っていましたが。)

これからも新しいことやものをつくり続けていきます。

僕らが他と違うことがあるとしたらそれは「今までの流れの延長では無く、これからのアパレル」をブランドとして模索しているところだと思っています。

だからこそ、共有できる情報はこれからここに書きとめていこうと思います。

具体的には

  • なにをどうやったらブランドをはじめられるのか
  • 原価率や値段のこと
  • 百貨店との付き合い方
  • 通販においてのバックヤード業務

などなど

 

こんな感じでざっくばらんに聞きたくても聞けないとか(サルでもわかるシリーズ的な)、ティップスからちょっとした工夫とか、外の業界との違いとか、書いていこうかと。随時増やしていきますし、まぁもう少しライトに自分の思ったことや全然関係無いことなんかも書こうと思ってます。

これは自分たちのブランドやあり方を客観的に見るための僕の整理ノートであり、これからのものづくりを考えている”誰か”にとってほんの少しでも参考になればいいなと願うものです。クリスマスだけに。。。

ウェブとか他のものづくりはもっと共有してるし、僕もそういうものに本当にお世話になってきたので。それがリアルなものづくりや小売の現場でもできたらと思います。

 

 

 

ということで、どうぞひとつ、よろしくお願いします。